基礎体温とは - その活用法

「生理がこない原因・理由・対策」
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基礎体温とは

"基礎体温"という言葉を聞いたことはありますか?

基礎体温とは、体が必要最小限のエネルギーしか使っていない状態、すなわち「安静状態」における体温のことです。
昼間動きまわっている時や食事をしている時などは、多少なりとも余分なエネルギーを使っています。ほとんど動いていない時、つまり、夜寝る前、就寝中、寝起きなどの体温が正確な基礎体温になります。

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1.基礎体温の特徴・性質

基礎体温は体の代謝が良くなると高くなり、悪くなると低下する性質があります。
後ほど詳しく解説しますが、この性質を利用することで体の調子が良い時期・悪い時期が分かったり、体の異常を早期に知ることができるなど、体調管理などに役立てることができます。


◆基礎体温のサイクル

女性の基礎体温は、生理周期にあわせて上下するという性質があります。
生理中は体の代謝が悪くなるため基礎体温が低くなります。
具体的には、生理が始まって14日目前後までは基礎体温が低い「低温期」で、その後28日目までは基礎体温が高い「高温期」というサイクルを繰り返します。

女性の性リサイクル(月経周期)



<健康な一般女性の数値(目安)>

【関連項目】


2.基礎体温の活用法

では、基礎体温を知ることが具体的にどんな役に立つのかといいますと、自分の正常時の基礎体温や、基礎体温の最大値・最小値、基礎体温のサイクルなどが分かると、体調管理、ダイエットの計画、妊娠のコントロールなどに役立てることができるます。

基礎体温の変化を見ることで実に色々なことが分かります。


2-1.調子の良い時期と悪い時期が分かる

生理が終わった後の「卵胞期」は、月経周期の中で最も体調が良い時期です。肌もツヤツヤで気持ちも明るく前向きになります。これとは逆に生理前の「黄体期」は最も体調が悪い時期で、肌荒れやむくみが起きやすく、精神的に不安定でイライラしやすくなります。

こうしたサイクルを知っていれば、旅行、恋人とのデート、ショッピングなど、自分にとって大事な事、楽しい事は卵胞期に合わせ、黄体期はあまり予定をいれずに家でリラックスする、といったプランを立てることができます。


2-2.妊娠の可能性を上げることができる

妊娠しやすい日を計画

「排卵期」の前後(排卵の3〜4日前から排卵後の1〜2日)は、妊娠しやすい時期といわれています。
また、その後の「高温期」が16日以上続くと、妊娠している可能性がありますので、妊娠したかどうかを早期に知るのにも役立ちます。


2-3.生理不順の原因を知るのに役立つ

自分の月経サイクルが分かっていれば、生理がこない、または遅れている場合に、そのことをいち早く知ることができます。

基礎体温の数値や月経周期の乱れから、生理不順の原因がある程度分かります。
高温期が9日以内と短い場合、黄体機能の異常である黄体機能不全である可能性があります。
また、月経期間中の基礎体温にほとんど変化がなく、ずっと低温期の状態(一相性)が続いた場合や、低温期と高温期の温度差が小さい場合は、排卵が正常に行われない無排卵月経の疑いがあります。


2-4.効率的にダイエットができる

基礎体温で効率的にダイエット

一般的に「卵胞期」と「排卵前後」が、ダイエット効果の高い"痩せ期"と言われています。
これらの時期は、エストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンの効果で、心身共に調子が良く、精神的にも安定して集中力も増すため、運動するのに向いているという理由によります。

逆に「生理前の1週間」と「生理中」は、ダイエット効果が低い時期と言われます。
生理前の黄体期は体調が悪く疲れやすい時期である上に、生理に備えて体が水分を溜め込み始めるため体がむくみやすく体重が落ちにくくなります。生理中も気分がすぐれないことが多いので、ダイエットも一休みしてリラックスタイムにしたほうが良いでしょう。

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3.基礎体温の測り方

前述したように、基礎体温とは必要最小限の活動しかしていない状態における体温です。本来なら寝ている時がこれにあたりますが、就寝中の体温を測るのは難しいため、「朝目を覚ました寝起きの時間帯」に測るのがベストです。

朝、目が覚めたら動き回らずに、ベッドの中で体温を測りましょう。毎日基礎体温をチェックして「基礎体温表」を作る場合にも、朝めざまし時計の脇にメモを置いておくなどすると継続しやすいです。


◆基礎体温表を作ろう

画像:基礎体温表

基礎体温はできるだけ毎朝チェックし、その結果を記入した「基礎体温表」を作っておきましょう。

基礎体温表とは、毎日の基礎体温を折れ線グラフなどの形で記載して、日々の体温の変化がひと目で分かるようにしたものです。
これにより、正常時の自分の基礎体温値、自分の生理周期(月経周期)などが自然と分かるようになります。
記録を続けてゆけば、過去の数値と比較することで現在の体の状態を客観的に把握することもできます。

基礎体温だけでなく、「体調が良い・悪い」、「生理痛がひどい」、「おりものが多い」など、その日の体調も書き込んでおきましょう。生理不順などの異常が見つかって婦人科を受診することになった場合も、基礎体温表を持参すると医師も正確な診断がしやすくなります。

その場合、生理の異常で医者にかかったことも一緒に記録しておくと良いでしょう。異常が起きた時期の前後で基礎体温にどういった変化があったのか知るのに役立ちます。

基礎体温表は自分の体調管理以外にも、妊娠や避妊を助けるのにも役立つ便利なものです。
表の記入も難しいことは何もなく、日記をつける感覚で手軽に続けることができます。


表の形式や書き方

基礎体温表に決まった形式はありません。ほとんどのものは縦軸が「体温」、横軸が「日付」となった折れ線グラフ式のもので、毎日基礎体温の値に丸印をつけてゆき、備考やメモの欄にその日の体調などの気づいた点を記入します。

表自体は「基礎体温表」で検索すれば、印刷もできるものがインターネットからたくさん無料でダウンロードできます。
花王やTERUMOなどの有名メーカーで提供しているものも多いので、色々探してみて使いやすいもの、デザインがかわいいものなど、気に入ったものを使いましょう。

中には自社の基礎体温計と連動させてパソコンで管理できるものや、スマートフォンから体温データを送信して、後日基礎体温表を印刷できるようなサービスもあります。
毎朝紙に記入するのが面倒という人には、毎日の体温値を自動記憶し、排卵日や生理日を教えてくれる電子女性体温計もありますのでオススメです。

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