体調不良による一時的な生理の遅れについて
妊娠や生理不順といった症状がなくても、生理がある程度遅れることはよくあります。
2〜3日の生理周期のズレは誰でも経験したことはあると思いますが、様々な理由により体調が良くないときは、長いと1〜2週間くらい生理が遅れることもあります。
1.体調不良や生理の遅れの原因となるものの例
- 仕事や運動による疲れ
- 悩みや精神的なストレス
- 過度の食事制限・ダイエットのしすぎ
- 睡眠不足
- 風邪などの病気
- アルコール類の摂り過ぎ
- タバコ(喫煙)
乱れた食生活、不規則な生活習慣、不摂生、生活環境の変化による見えないストレスなど、生理の遅れを引き起こす要因は日常生活の中にたくさん潜んでいます。
こうした要因がいくつも重なったり長期間続いたりすると、心身への負担が大きくなって体内のホルモンバランスが大きく崩れ、生理不順、無月経、不妊症などに発展する恐れもあります。
生理があまりに遅れている場合は、妊娠、生理不順、その他の病気など、様々な可能性がありますので、目安として3週間以上遅れているようなら、婦人科を受診したり、妊娠検査薬で検査をしたりするようにしましょう。
※心身に大きな異常を感じたり、妊娠に思い当たるところがある場合は、様子を見ずに早めに対処するようにしてください。
2.生活習慣を改善しよう
生理の遅れがたびたび起こる場合は、一度生活習慣の見直しを行いましょう。
2-1.食生活を改善する
- 一日三食しっかり食べる
- 色々な食材をバランス良く摂取して必要な栄養をとる
- 暴飲暴食・偏食をしない
- 刺激の強いものを摂り過ぎない
- お酒・アルコールを飲み過ぎない
できる限り一日3食しっかり食べるようにしましょう。
暴飲暴食をしたり、辛いもの、熱すぎるもの、冷たすぎるもの、カフェイン、アルコール類など刺激の強いものの摂り過ぎは、胃腸に負担をかけるため避けましょう。
栄養は食品から摂ることを基本とし、不足しがちな分はサプリメントなどで補うようにしましょう。インスタント食品や外食で済ませる場合もサプリメントや野菜ジュースを加えるだけでも随分違います。
女性の場合、特にビタミン類、ミネラル、鉄分が不足しがちなので、野菜、玄米、乳製品、レバー、大豆、海草、貝類などを積極的に摂取しましょう。
過度のダイエットは栄養不足につながるため、生理不順の大きな原因の一つとなっています。カロリーは制限しても、必要な栄養素はしっかりと摂取しましょう。
2.心身に負担をかけすぎない
- 疲れやストレスをためすぎない
- 過度の運動・スポーツは行わず、疲れたら十分な休息をとる。
現代社会において、疲れやストレスと無縁でいるのは難しいことです。それらを減らすことが難しい場合は、心や身体に悪い影響が出るほど溜めてしまわないように、定期的に発散する方法をもつことが大事です。
仕事や家事では、こまめにトイレ休憩や軽いストレッチを入れると、集中しすぎたり根を詰め過ぎたりするのを防止する効果があります。
ストレスに対しては独自のストレス解消法を持つことが重要です。
空いた時間や休日は家でゴロゴロするよりも、趣味に打ち込んだり、自分の好きなことに没頭することでストレスを解消しましょう。特に軽くからだを動かすことは心身のリフレッシュになりますので、近所を散歩するだけでも良い気分転換になります。
暴飲暴食、過度の飲酒、喫煙などは逆に身体に負担をかけますので避けましょう。
3.睡眠をしっかりとる
心身の疲れをとるために最も重要かつ効果的なのは睡眠をとることです。
睡眠時間は十分に確保し、睡眠不足にならないよう心がけましょう。週末などに「寝だめ」をしても殆ど効果はありません。仕事の休憩時間を有効に使ったり、自分の生活を見なおして無駄な時間を睡眠に充てるなど色々工夫してみることです。
また、睡眠時間だけでなく、質の良い睡眠をとることも大事です。どうしても十分な睡眠時間が確保できない場合は、睡眠の質を上げることで補いましょう。
<睡眠の質を向上させるには>
夜更かしせずに早寝早起きを心がけること、就寝と起床時間を不規則にしないことです。
睡眠時間が同じでも、就寝時間が早い方が疲労回復効果が高いとされています。深夜0時以降に眠るよりも、10時〜正午の間に就寝するほうが睡眠の効果は上がります。また、毎日だいたい同じ頃に寝起きする習慣をつけると、体内時計が一定に保たれるため身体の負担が減ります。
また、寝る前の1時間は五感を強く刺激する行為は避け、脳と身体をリラックスさせましょう。
寝る直前に熱いお風呂に入ったり、身体を激しく動かすと寝付きが悪くなります。また、テレビ、スマートフォン、パソコンなどは、画面から発せられる光が脳を覚醒させてしまい寝付きにくくなるため、これらの使用も極力避けましょう。
<眠れない時は>
無理に眠ろうするよりも、起きて本を読んでみたり、寝ながら音楽を聞いたりした方が眠りにつきやすいと言われます。
また、ベッドに横になって目をつむっているだけでも正常な睡眠の約8割の休息効果が得られるといいますので、「何とかして眠らなければ!」と意識し過ぎないことが大切です。
4.基礎体温で健康管理をしよう
基礎体温とは、体が必要最小限のエネルギーしか使っていない"安静状態"における体温のことです。
妊娠の時期をコントロールしたり、生理周期の異常をチェックするために良く利用されますが、それ以外にも女性の体調管理に非常に役立つ情報でもあります。
別項で詳しく解説していますので参考にしてください。