図解「子宮の構造と各部位の名称・役割」

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子宮の構造

子宮は女性の膣の奥にある器官で、受精卵が着床したり、妊娠時には受精卵が胎児に育つまでの間の入れ物になる場所です。
膣や子宮の構造、各組織の名称・位置・働きについて、図解も交えて解説します。


子宮周辺の構造(選択すると拡大表示します)
画像:子宮のイラスト

子宮
子宮は女性の膣の奥にあり、妊娠時に受精卵が着床し、胎児に育つまでの間の入れ物になる器官です。
卵巣・子宮腔・子宮内膜・卵巣などのある「子宮体部」と、子宮体部と膣を結ぶ区間である「子宮頸部」の大きく二つに分けられます。

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1.子宮体部(しきゅうたいぶ)

子宮腔(しきゅうくう)
子宮体部内の逆三角形の大きなスペースのことで、ここで胎児が大きく成長します。
子宮内膜(しきゅうないまく)
子宮の内側をおおっている軟らかい粘膜状の組織で、受精卵がここにくっつき(着床し)、胎児へと成長する卵子にとってのベッドのようなものです。妊娠しなかった場合には子宮から剥がれ落ち、毎月月経として体外に排出され、また新たに子宮内膜が作られるというサイクルを繰り返します。
子宮内膜は月経周期に伴って形状が変化します。月経後に新しい内膜が作られ始め、排卵に向けて組織が増殖し、排卵日には1cmほどの厚さになります。
子宮外膜(しきゅうがいまく)
子宮の外側を覆っている薄い膜層のことです。線維をそれほど含まない結合組織の層で、表面に腹膜の中皮があります。
卵巣(らんそう)
赤ちゃんの元となる、卵子を含んだ細胞組織「卵胞(らんほう)」を作り出す器官です。月経の時期になると卵巣内で卵胞が発達をはじめ、月経から約2週間で卵胞は卵巣から排出(排卵)され、卵管を通って子宮へと流れてゆきます。
卵巣はヒトの場合、左右に一つずつ存在します。卵胞は毎回ランダムにどちらか一方の卵巣でただ一つだけ作られます。
卵巣は卵胞を作り出す他に何種類かのホルモンも分泌させる働きも持ち、女性の体に「受精、着床、妊娠」などの機能的な変化を起こさせます。
卵管(らんかん)
卵巣と子宮(腔)を結ぶ管です。卵巣から排出された卵胞は、この卵管を通って子宮内に到着し、子宮内膜に着床します。
子宮底(しきゅうてい)
子宮の最上部の組織。2〜3cmの厚さがあり、妊娠が進むにつれて厚みが増します。定期健診ではこの長さを測る「子宮底長測定」が行われ、お腹の赤ちゃんの発育状態や、羊水の量、妊婦の肥満チェックなどに利用されます。

2.子宮頸部(しきゅうけいぶ)

内子宮口、外子宮口、子宮頚管
子宮と膣の間の区間を「子宮頚管(しきゅうけいかん)」または「子宮頸部」といいます。3〜5cm程の長さで普段は細く閉じられており、出産で赤ちゃんが通る時などに大きく開きます。
子宮頚管の端の子宮側を「内子宮口(ないしきゅうこう)」、膣側を「外子宮口(がいしきゅうこう)」と呼びます。

3.膣(ちつ)

女性器の一部。体外から子宮の入口までの間に位置する管状の器官。出産時に胎児を子宮から母体外へ運んでいく経路(産道)で、性交時に男性器が出入りする箇所でもあります。

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