生理痛に効果的な漢方薬

「生理がこない原因・理由・対策」
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漢方薬で生理痛を解消しよう

生理痛に伴うつらい症状を緩和する方法は色々あります。

すでに鎮痛剤ピルによる薬物療法、身体を温めて血行を良くする温熱療法、食事療法などを紹介してきましたが、ここでは東洋医学を代表する「漢方薬」を使った生理痛対策について解説します。

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1.漢方薬とは 〜 長所と短所

漢方薬の画像

漢方薬とは、人体に有益な効果・効能をもつ自然の野草などを原料とした天然の生薬です。
一般に複数の生薬を組み合わせており、組み合わせの内容によって様々な効果が得られます。

漢方薬の中には生理痛にも効果のあるものが多数あります。
鎮痛剤やピルなどの人工的な薬に比べると即効性では劣りますが、天然薬物であるため身体に優しく副作用が少なく、続けて服用することで体質も改善できるというメリットがあります。


鎮静剤と漢方薬の比較
鎮静剤漢方薬
医学分類西洋医学東洋医学
効果症状そのものを抑える体質や状態を改善する
効きの速さすぐに効き目が表れる(即効性がある)服用を続けて徐々に効果が表れる
原材料化学成分・薬品天然植物
副作用普通〜多め少ない
服用方法錠剤やカプセルのまま飲む煎じて飲む

鎮痛剤は生じた痛みや不快な症状を一時的に抑えたり感じなくするものが多いのに対し、漢方薬は体質や状態を改善するために処方する薬です。

そのため特定の病気などが生理痛の原因である場合には、漢方薬では効果がないことが多いです。反面、体質からくるものであれば、痛みの原因を元から断つことができます。いずれにしてもきちんと自分にあった薬を使うことが大切です。

ちなみに漢方薬の評判を聞いてみると、生理痛の緩和のほかに、特に過多月経によく効いた(血の塊がかなり減った)、体重も減ったなどの意見が多いようです。


2.基本的な飲み方

漢方薬をやかんで煮出す

漢方薬の7割〜8割は煎じて飲みます。
具体的には漢方薬をやかんや鍋で煮だして飲みます。

使う容器は、鉄や銅でできたものは金属イオンが溶け出て漢方薬の有効成分が変質してしまう可能性があるので、アルミやステンレス製のものを使いましょう。

一日分を一度に煮だして、水代わりに飲むと良いでしょう。翌日まで保存すると漢方薬の有効成分が変質してしまう可能性があるので当日中に飲みきってしまうほうが良いでしょう。

中には使用方法や容量が決まっているものもあるので、服用法の指示があればきちんと守ってください。
煮出しが多いのは、漢方の成分は水溶性のものが多く、煎じて飲むことで吸収効率が高まるからであると考えられます。

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3.漢方薬の種類

生理痛に効果があるとされる主なものを紹介します。

ツムラの漢方薬画像

◆桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

血行をよくする効果のある漢方薬です。
血行障害やうっ血を解消するため、身体の冷えを原因とする生理痛を改善するほか、炎症を抑えたり、肌の状態を良くして肌荒れも防ぎます。
足の冷え・下腹部の痛み・頭痛・めまいなどを伴う生理痛によく効きます。ほかにも生理不順や更年期障害、のぼせ、しみ、ニキビ、子宮内膜炎などにも効果があります。


◆当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血行や貧血症状を改善し、ホルモンバランスも整える効果のある漢方薬です。
特に冷え性がひどい女性向けの薬で、生理痛、生理不順、生理前後の不快感、冷え症、貧血、下腹部の痛み、頭痛、めまいなどに効果的です。
他にも、動悸、耳鳴り、肩こり、更年期障害、神経痛、慢性腎炎、妊娠中の障害(浮腫、習慣性流産の予防、痔疾、腹痛)、産後の肥立不良(妊娠前の体型にもどらず痩せたままになる)などにも有効です。


◆桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

血液循環をよくしたり、ホルモンのバランスを整える等の効果のある漢方薬です。
主に生理不順、重い生理、月経困難症、月経時や産後の精神不安・イライラ、便秘などに用いられます。
そのほか、打ち身、高血圧にともなう頭重感、頭痛、肩こり、めまいなどにも適応します。


◆加味逍遙散(かみしょうようさん)

血液循環をよくして体を温める、のぼせなど上半身の熱を冷ます、ホルモンのバランスを整えるといった効果があります。
生理痛、生理不順、頭痛、肩こり、手足の冷え、だるさ、精神不安、イライラ、不眠症、神経症などに効きます。
他にもこれらの症状を伴う更年期障害、自律神経失調、月経前緊張症の治療にも使用されます。


4.漢方薬の入手先

漢方薬は薬局やドラッグストアで販売しており、一般の人でも問題なく入手できます。特に医者の処方せんや薬剤師の説明なども必要ありません。
有名な漢方薬のメーカーには、「ツムラ」や「コタロー」などがあります。

手軽に手に入りますが、どの漢方がどういった症状に効くのかといったことは自分で調べる必要があります。
できれば購入時に薬剤師に自分の症状を説明して、自分に合うものを選んでもらったり、病院で医師に処方してもらう方が確実です。

婦人科で処方してもらうと自分に合うものが分かるだけでなく、保険適用で安く入手できますのでオススメです。


関連項目


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