妊娠超初期(0〜3週目)や妊娠初期(4〜15週目頃)に見られる症状には、生理の遅れやつわり、胸や下腹部の異常、急な眠気など、特徴的なものがいくつかあります(参考)。
ここではそれらに該当しないその他の症状・サインをまとめて紹介します。
ここで紹介する症例は、それだけでは妊娠とは気づきにくく決め手にかけるものが多いため、他の特徴的な症状と合わせて妊娠判別の参考にすることをお勧めします。
皮膚がかさついたり、かゆみを感じることがあります。
妊娠中は体温が高くなり汗をかきやすいため、更にかゆみが増します。適度に冷房を利用して汗を抑えたり、汗をかいたときはこまめにシャワーを浴びたりして皮膚を清潔に保つよう心がけましょう。
皮膚が乾燥しているときは保湿クリームを使いましょう。
ホルモンバランスの変化でこれらが増えることがあります。
また、メラニン色素が増えて色素沈着が起こりやすくなるため目立ちやすくなります。
日焼けを防ぐため、外出時には日焼け止めや帽子・日傘など紫外線対策をしっかりしましょう。内部からのケアとしてはビタミンCの摂取が有効です。
妊娠中は肌が敏感になり、免疫力も弱まることから、吹き出物ができたり肌荒れが目立ってくるなどの肌トラブルに見舞われます。
洗顔料や基礎化粧品を低刺激性のものに替えたり、症状がひどい時は妊娠中であることを告げた上で皮膚科に相談しましょう。
女性ホルモンには水分を体内にためる作用があるため、妊娠中はむくみが起こりやすくなります。また、子宮が大きくなり下半身を圧迫して血行が悪くなることもむくみの原因になります。
対策としては、むくんだ足を高くして寝る、心臓に向かってマッサージをする、サポートソックスをはくなどの方法が効果的です。適度な運動をしたり、患部を温めて血行を促進することも大切です。また食生活では減塩を心がけましょう。
髪がパサついたり、コシがなくなって抜けやすくなります。
メラニン色素が沈着しやすくなるため、体毛の色が濃くなることがあります。体毛の数は変化しませんが、色が濃くなるために毛が濃くなったように感じます。逆に薄くなる人もいます。
こうした髪や体毛の変化は、産後にホルモンバランスが安定してくると自然に元に戻りますので心配いりません。
イライラ、ムカムカしやすくなったり、気分が落ち込むことがあります。
胃の調子が悪い感じがしたり、ゲップが頻繁に出るようになったり、食後に胃のあたりががチクチク、しくしく痛むことがあります。
これは、妊娠中は胃腸の働きが悪くなって消化不良を起こしやすいためです。
以下のような胃腸に負担をかけない対策をしましょう。
唾液がたくさん分泌される「唾液過多症」が見られることがあります。これが吐き気や胃のむかつきにつながります。
妊娠中はアレルギー反応が出やすく、鼻アレルギーや蕁麻疹(じんましん)などが見られます。
妊娠中は体内の血液量が1.5倍に増えます。同じ心拍数でより多くの血液を体中に送るため、心臓は強く収縮しなければならず負担が大きくなります。
階段を登り降りするなど激しく動いた時に動悸がすることがあります。また、自律神経の調節機能が落ちることも動悸につながります。
動悸がしたらゆっくり深呼吸したり、座ったり横になって休みましょう。横になる時は大動脈が通っている体の左側を下にして横になると血流が安定して落ちつきます。また、軽い運動も自律神経のバランスを整えるので効果的です。
こんなサインが現れたら妊娠している可能性があります。
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妊娠の初期症状は、早い人だと「妊娠超初期」といわれる妊娠0〜3週目から見られますが、大抵は4〜10週目くらいから幾つかの症状が出てきます。
症状の内容、頻度、重さの程度は人それぞれで、中には症状が軽すぎて気づかないケースや、10週を過ぎてもほとんど症状が現れない人もいます。
初期症状はあくまで妊娠の兆候を示すサインとして参考程度に考え、妊娠が疑わしいと思った時は妊娠検査薬を使うか産婦人科を受診するようにしましょう。