妊娠超初期(0〜3週目)や妊娠初期(4〜15週目頃)に見られる症状の一つとして、
があります。
具体的には以下の様な症状が現れる可能性があります。
こうした下腹部を中心とした症状が現れるのは、妊娠に伴うホルモンバランスの変化によって、子宮が大きくなったり、腸の働きが鈍ることが主な要因です。
続いて各症状の詳しい内容や原因、対策について説明します。
妊娠すると女性ホルモンの分泌量が増え、赤ちゃんを育むために子宮が徐々に大きくなり始めます。
すると子宮が膀胱(ぼうこう)を圧迫し、頻繁におしっこがしたくなる頻尿の症状が現れてきます。
膀胱が刺激されることで生じる尿意のため、トイレに行っても実際にはあまり尿が出ないことが多いです。
同様の理由により、お腹が内部から圧迫されることで下腹部が張った感じがすることもあります。また、疲れやストレス、冷えによってお腹が張ることもあります。
<対策>
膀胱圧迫による尿意だと分かっていても、がまんせずにトイレに行きましょう。また、尿意を抑えるために水分を控えるのはよくありません。水分は便秘予防にも効果がありますので、水分補給は十分に行ってください。
尿意は妊娠中期以降、子宮の大きさに体が慣れてくるとおさまります。
妊娠すると子宮の収縮と拡大が起こります。
子宮の収縮は腹部の痛みの原因となります。また、子宮が大きくなると、膀胱、胃腸、恥骨など周囲の器官を圧迫して痛みなどの障害をもたらし、腰にも負担がかかります。妊娠によるホルモンの影響で、恥骨や骨盤の関節がゆるみやすくなることも恥骨痛・腰痛を生じやすくする要因です。
子宮が大きくなると周辺の多くの臓器や器官に影響が及ぶため、お腹の張り、胃もたれ、腰痛、恥骨の痛み、頻尿、尿漏れ、便秘など様々な障害につながるのです。
<下腹部の痛みの特徴>
お腹の痛みは"生理痛のような痛み"であるとよく言われます。
「チクチク痛む」、「シクシクとした痛み」、「ズキズキとした鈍痛」など様々な痛み方をします。
子宮のあたりが痛むことが多く、受精卵が着床した時に痛みが生じるように感じられることから、俗に「着床痛」とも呼ばれています。
実際に受精卵が子宮内膜に着床する際に、絨毛(じゅうもう)という組織が子宮を傷つけて出血や痛みが生じるケースもあります(月経様出血・着床出血)
<体験談>
<注意>
妊娠初期の腹痛は、自然な身体の変化によって生じるものなので、痛み自体を心配する必要はありません。
ですが、痛みのある時期に疲れやストレスなどで心身に大きな負担がかかると、流産や異常妊娠の恐れがあるので注意が必要です。
生理痛のような下腹部痛を感じたら、日常生活の動作をゆっくり行うなど、できるだけ安静を心がけ、疲労がたまらないように十分な休息をとりましょう。
妊娠して女性ホルモンが増えると、自律神経のバランスが崩れやすくなり、腸の運動が鈍ります。更に子宮による腸の圧迫も加わるため便秘になりやすくなります。人によっては逆に下痢の症状を示すこともあります。
便秘などの症状はしばらくすると自然におさまりますが、便秘は肌荒れ・頭痛・肩こりなどを、下痢は脱水症状などを引き起こすため、予防策や緩和策を講じることが大切です。できれば初期の段階で解消しておくのが望ましいです。
<対策>
便秘に対しては、「規則正しく1日3食の食事をする」、「海藻・きのこ・バナナなど食物繊維を積極的にとる」、「こまめに水分を摂取して1日1.5〜2リットルの水分を摂る」、「味噌、納豆、ヨーグルトなどの発酵食品をとり、腸内の善玉菌を増やす」、「適度に体を動かす」、「下半身を冷やさない」などの対策が有効です。
便秘だからと食事を抜くのは逆効果です。食欲がないならバナナ1本でも食べておくことを勧めます。
症状がひどい時や、対策を講じても良くならない時は、妊娠中であることを告げた上で医師に相談しましょう。
こんなサインが現れたら妊娠している可能性があります。
表題を選択すると詳しい解説ページに移動します。
妊娠の初期症状は、早い人だと「妊娠超初期」といわれる妊娠0〜3週目から見られますが、大抵は4〜10週目くらいから幾つかの症状が出てきます。
症状の内容、頻度、重さの程度は人それぞれで、中には症状が軽すぎて気づかないケースや、10週を過ぎてもほとんど症状が現れない人もいます。
初期症状はあくまで妊娠の兆候を示すサインとして参考程度に考え、妊娠が疑わしいと思った時は妊娠検査薬を使うか産婦人科を受診するようにしましょう。